半泣きの詩(うた)R 

「半」のつく言葉が好きだ。半泣き、半笑い、半ケツ、半身、半熟、半殺し等々。 どれもこれも中途半端な状態を表していてコミカルだ。 半殺しなんかはちょっと物騒な響きだが、それでもきっちり殺されるよりはマシである。 世界は中途半端であふれ返っている。 このブログでは大泣きするほどのことではない、でも半泣きくらいにはなってしまいそうな日常のシーンを掠めとって、読んでくれる人を半笑いにしたいと思います。

『1988年・12月25日』と書かれたカセットテープに録音されていたことと、友人T。


ちょっとした探し物があって自分の部屋の押入れをひっかきまわしていたら、『1988年・12月25日』と書かれたカセット

テープが出てきた。

1988年といえば、僕は高校3年生だ。

聴くしかないと思った。

さらに押入れをひっかきまわすと、奥から2合炊き炊飯器ほどのCDラジカセが出てきた。

再生。

何人もの男(まだ男の子と言った方がいいか)の声が聞こえてきた。

くだらないことを言い合っては大笑いしている。

どれくらいくだらないかというと

「オレな、この間、あだち充の『みゆき』で抜いたぞ。ブラジャーシーンでや」

「がはははは!」(一同爆笑)

といった具合だ。情けないことこの上ない。でも、青春である。


聖夜に『みゆき』のブラジャーシーンで抜いたと、あほな自慢をしたのは友達のTだ。

Tは高校卒業後、大学へ進学。僕は専門学校へ進み、あまり会わなくなった。

社会人になってからは、Tは東京へ行ってしまったので、ますます会わなくなった。

それが、たしか27歳のクリスマスちょっと前だ。地元のあるところで久しぶりにTと再会した。


「おい、T。帰ってきたんか。相変わらず好きやな」

真剣なTの横顔に、僕は声をかけた。

「おお、シマか。久しぶりやな」

ゆっくり顔を向けたTは僕を見て、にこりと笑った。手には『女子高生もの』のエロDVDを持っていた。

僕は『人妻もの』を手にしていた。

僕たちは地元のTSUTAYAのAVコーナーで再会し、互いに股間を熱くしながら旧交を温めたのだった。

久しぶりに会ったというのに、僕たちは近況など語らず、くだらないAV談義で盛り上がった。クリスマス前だというの

に。高校3年生だったあの日のように。


それからTとは会っていない。もしかしたら、今夜あたりTSUTAYAのAVコーナーに行けば会えるのかも知れないが、

やめておこう。

44歳にもなって、Tが『女子高生もの』を持っていたら、声をかけるのをためらってしまいそうだからだ。

                                          聖(性)なる夜に合掌。





気まぐれ日記 ブログランキングへ
 
にほんブログ村 サラリーマン日記ブログへ
にほんブログ村 
 
  

コメント

青春時代のいい思いですね^^
なんか読んでいて高校時代一緒にばかやっていた友人の事をを思い出しました^^

  • 2014/12/24(水) 21:32:52 |
  • URL |
  • 金太郎 #-
  • [ 編集 ]

TSUTAYA のAVコーナーで再会とは、なかなか「バツ」が悪そうで。
でも、AV談義で盛り上がれる友達っていいですね。私なら「気づかないふり」してしまうかな?

  • 2014/12/24(水) 21:57:50 |
  • URL |
  • Yasu #-
  • [ 編集 ]

金太郎様

なにも考えずに、あほなことができるっていう時期を青春というのでしょうかねえ。
僕はいまでもアホなんですが(笑)

  • 2014/12/25(木) 01:21:23 |
  • URL |
  • 島中 之裕 #-
  • [ 編集 ]

Yasu様

そうですね。僕も人によっては、「気づかないふり」します(笑)
なんといっても、レンタルビデオ店のAVコーナーは聖(性)域ですから(笑)

  • 2014/12/25(木) 01:23:51 |
  • URL |
  • 島中 之裕 #-
  • [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する