半泣きの詩(うた)R 

「半」のつく言葉が好きだ。半泣き、半笑い、半ケツ、半身、半熟、半殺し等々。 どれもこれも中途半端な状態を表していてコミカルだ。 半殺しなんかはちょっと物騒な響きだが、それでもきっちり殺されるよりはマシである。 世界は中途半端であふれ返っている。 このブログでは大泣きするほどのことではない、でも半泣きくらいにはなってしまいそうな日常のシーンを掠めとって、読んでくれる人を半笑いにしたいと思います。

18歳未満お断りについて


「この〝18歳未満お断り〟って、おかしいよな。18歳以上のやつらは風俗にも行けるんやから18満のおれらにこそ、こういうものが必要なんや」

 部活の帰りにいつも立ち寄る駄菓子屋『はやみつ』で、友人の細井は誰にいうでもなくそうつぶやいた。
 うまい棒をほお張りながらエロ本を読む細井の顔は、練習中や授業中でさえ見たことがないほど真剣だった。それほど社会とか体制に怒りを感じていたのかもしれない。(ちょっと大げさか)

「そうかも知れんな」

 僕はペプシコーラを飲みながらうなずいた。細井になにかを教えられたということはほとんどなかったが、このときは「一理ある」と思わず膝を打った。

 それから12年後のある夜。29歳にならんとしていた僕は近所のレンタルビデオ屋で会員証の更新をしていた。
 事務処理が終わるのを待っている僕の横に、どう見ても15、6歳の少年が2本のビデオを持ってきた。
 (まだVHSが全盛のころのお話です)

 ボンッと勢いよくカウンターにビデオを置く少年に、僕の更新をしているのとは違う銀ぶちメガネの店員が対応した。

「失礼ですが、おいくつですか?」

 居丈高な銀ぶち眼鏡の質問にややたじろいだ感じの少年は、ふた呼吸ほど置いてから答えた。

「じゅ~、15歳」

「こちらは18歳未満の人はダメなんですが」

 店員が銀ぶち眼鏡を光らせながら少年に顔を寄せた。少年が持って来たビデオのうち1本はアダルトビデオだった。

「……それは、いらん」

 バツが悪そうに少年が言った。
 思わず「おっちゃんが借りてやろうか」と言いそうになった。
 観る気もないのに“一応”借りたのであろう洋画を片手に少年は店を後にした。

 僕はあのときの細井の言葉を思い出した。少年も今、同じような思いでやり場のない怒りと性欲を持て余しているに違いなかった。
 少年よ。頑張れ。今度はつけひげかなんかをつけて借りに来い。そしてエロビデオを観て全身震わせながらオナニーしろ!それが青春だなどと胸中で密かにエールを送った。

 そしてまた時が経ち、いまやインターネットで簡単にエロ動画観られるようになった。
 エロで脳みそがピンク色の悶々少年とってはありがたい時代になったものだ。

 ところでアダルトサイトにアクセスした際、

「あなたは18歳未満? 「YES」or「NO」 YESの方は退場してください」  

 というようなメッセージが出るが、あれで素直に退場する18歳未満はいるのだろうか。 






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