半泣きの詩(うた)R 

「半」のつく言葉が好きだ。半泣き、半笑い、半ケツ、半身、半熟、半殺し等々。 どれもこれも中途半端な状態を表していてコミカルだ。 半殺しなんかはちょっと物騒な響きだが、それでもきっちり殺されるよりはマシである。 世界は中途半端であふれ返っている。 このブログでは大泣きするほどのことではない、でも半泣きくらいにはなってしまいそうな日常のシーンを掠めとって、読んでくれる人を半笑いにしたいと思います。

秀才・溝田君VS腕力自慢・安藤の将棋対決は、意外な結末だった。


小6のときだ。クラスの男子の間で将棋が流行った。

昼休みともなると教室は静かな戦場となった。

その日の対戦カードは『秀才・溝田くんVS腕力自慢の安藤』だった。

昨日の続きで、局はかなり進んでいた。

「う~ん」

安藤は眉間にシワを寄せ、腕組みをしている。片や溝田君は余裕の表情だ。両手を机に当てがい、

椅子の後ろ脚だけでバランスを取り、ニヤついている。

溝田君が圧倒的に優勢であることは誰の目にも明らかだった。

(やっぱり腕力だけの安藤じゃだめだな)

なんて思っていると、

「王手!!」

安藤が嬉しそうに叫んだ。

突然の大きな声と渾身の一手に驚いたのか、溝田君は

「えっ?!」

と言って椅子ごと後ろに倒れた。

僕たちは爆笑した。しかし、笑っている場合ではなかった。

強かに後頭部を打ちつけた溝田君は失神していた。口から泡を吹いて。おまけに痙攣までして。

にわかに緊張感が走った。

女子たちが慌てて先生を呼びに行った。ざわめく教室。

間もなく飛んできた先生に担がれ、溝田君は運ばれていった。

みんな呆然と見送ったが、僕の隣にいた今西が

「あいつ、泡吹いとったぞ」

と言ったとき、また笑ってしまった。

秀才・溝田くん対腕力自慢・安藤の将棋対決は、安藤のKO勝ちに終わった。

『勝負は下駄を履くまでわからない』ということと、『椅子にはちゃんと座りましょう』ということを

教えてくれた一戦だった。  

                                                                 合掌。
  




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コメント

決め手は「大声倒し」でしたか(笑)
椅子をガッタンガッタンしてる子いたな〜、懐かしいです。
泡吹いたって相当ですねー、頭は命に関わりますから気を付けませんとね。

  • 2014/12/11(木) 07:25:46 |
  • URL |
  • 米田米子 #5lgk84Pk
  • [ 編集 ]

いや、ほんとに。

「大声倒し」、新しい技として認定されるかもしれませんね(笑)

でも、ほんと。幸い溝田君は大事に至ることはなかったんですが、気をつけないといけませんねぇ。

  • 2014/12/11(木) 11:37:21 |
  • URL |
  • 島中 之裕 #-
  • [ 編集 ]

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