半泣きの詩(うた)R 

「半」のつく言葉が好きだ。半泣き、半笑い、半ケツ、半身、半熟、半殺し等々。 どれもこれも中途半端な状態を表していてコミカルだ。 半殺しなんかはちょっと物騒な響きだが、それでもきっちり殺されるよりはマシである。 世界は中途半端であふれ返っている。 このブログでは大泣きするほどのことではない、でも半泣きくらいにはなってしまいそうな日常のシーンを掠めとって、読んでくれる人を半笑いにしたいと思います。

あのベネッセコーポレーションから封書が届いて、困っている。


 困っている。

 少し前に個人情報漏えいで、世間をにぎわせたベネッセコーポレーションから封書が届いた。

 内容を要約すると

『この度は、情報漏えいしてごめんね。これからは気をつけるから許してね。お詫びのしるしに、
 ちょっとしたものをプレゼントするから許してね』

 というようなことが、ご丁寧な文章で書かれてある。

 つまり、僕の家の情報も漏れてしまっていたのだ。だから、普通ならさっさとプレゼントを受け取る手続きを

 すればいいのだけれど、そうもいかないので困っている。

 書面には『情報漏えい対象者のお名前』の欄に、『島中 愛子』と記されているのだが、

 我が家には愛子なる人物はいない。

 どういうことか―――

 5年ほど前だ。

 僕、嫁、娘の家族3人で、枚方パーク(関西では有名な遊園地)に行った。そのとき、

 特設ブースでスタッフがアンケートを集めていた(それが即ち、ベネッセコーポレーションということだ)

 ブースの前を通った僕たち家族にも声がかかった。

 子供が喜びそうなおもちゃを進呈するから是非にと請われ、嫁が応じた。

 家族それぞれのフルネーム、住所、電話番号などの項目があり、嫁はさくさくと書いていったのだが、

 娘の名前のところにきたところで、僕は

 「ん?!」

 と、思った。

 僕たちの娘は『ほのか』という名前なのだが、嫁は『愛子』と記入しているではないか。

 おかしいと思って指摘しようとすると、嫁が、よからぬクスリをキメこんでトチ狂った竹内力のような

 眼で睨みかえしてきた。

 僕はまわれ右をしてトイレに走って行き、3分くらいシクシク泣いた。

 後で聞くと嫁は

「あんなん、いつ漏れるかわからんのに、ほんまのこと書いたらあかん」
 
 と、のたまったのだった。

 つまり、企業が行うアンケートに、娘の名前以外は本当のことを書くという中途半端な嫁の

 危機意識がいまのこの状況をもたらしたのだ―――

 
 封書を眺めていても、埒が明かないので嫁に相談した。

「これはつまり、泥棒Aが泥棒する前に、泥棒Bが泥棒Aのものを嘘をついて手に入れて……、
 えーっと。いや、違うか。詐欺師Aが詐欺をする前に、詐欺氏Bが詐欺師Aのものを……」

「なにをわけのわからんこと言うてるの」

 単にどうすればいいか聞けば良かったのだけれど、ちょっと格好つけたくなって、いまある状況を

 例えてみたら、見事に破綻してしまった。

 そればかりか、嫁をイラつかせてしまった。

 嗚呼、神よ。我を救いたまえ。


 と、それはさておき、

「私は、そんなことどうでもええよ。あんたに任せる」
 
 と、いう答えしか嫁からは得られなかったので、未だ、どうするか結論は出ていない。

 ちなみに、プレゼントの取得方法に関しては、封書に同封されていたハガキに必要事項を記入して投函するか、

 ベネッセコーポレーションのWEBサイトにアクセスして取得してくれとの、案内があった。
 
 ハガキはともかくとして、『WEBサイトにアクセスして』というのは、今回の場合、

『空き巣に入られた人が、留守番してやるから、家の鍵貸してみなさいよ』

 と言っているように思えるのだけれど、この例えもおかしいかな。


    




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