半泣きの詩(うた)R 

「半」のつく言葉が好きだ。半泣き、半笑い、半ケツ、半身、半熟、半殺し等々。 どれもこれも中途半端な状態を表していてコミカルだ。 半殺しなんかはちょっと物騒な響きだが、それでもきっちり殺されるよりはマシである。 世界は中途半端であふれ返っている。 このブログでは大泣きするほどのことではない、でも半泣きくらいにはなってしまいそうな日常のシーンを掠めとって、読んでくれる人を半笑いにしたいと思います。

『胸に影があるので詳しい検査を』と医者に言われたおかんが発した言葉。

健康診断で胸に影があると言われたおかん。

後日、詳しい検査を受けることになった。


1週間後、造影剤を使って行われた検査は昼頃に終わった。


『恐らく胸腺だと思いますが、腫瘍の可能性もありますので、大きな病院で更に詳しく検査してもらってください』

40代とおぼしき、スポーツ刈りの男性医師が淡々と言った。


胸腺は通常、大人になると小さくなって脂肪化する臓器だが、まれに大きなまま残る場合がある。胸腺であれば良いが、腫瘍、すなわちガンであれば大変である。

というような補足説明をしながら、スポーツ刈りの医師は紹介状を書いてくれた。

医師の話を聞くおかんの横顔を見た。

少し青ざめているように見えた。

仕方ない。医者にガンかもしれないかと言われたのだ。


紹介状は僕が受け取った。

京都大学附属病院に宛てたものだった。

病院を出、ファミレスに寄った。

テーブル席の向いに座ったおかんが大きな溜め息をついた。

『はぁ。なんもしゃべる気にならへんわ』


うなだれるおかん。

決まったわけではないが、ガンの疑いがあると言われたのは、やはりショックだったのだろう。

何と言葉をかけていいかわからず、僕はお冷やに口をつけた。

コップをテーブルに置いたとき、おかんがまた溜め息をつき言った。

『昨夜からなんも食ってないからな。腹減ってしゃべる気にならんのや』


え。そっちかい。

おかんが言葉少なだったのは、ガンかもしれないということにショックを受けたのではなくて、単に腹が減っていただけだったのだ。

確かに検査のための絶食も辛かっただろう。しかし、それがガンかもしれないという事実に勝るものなのか。


我が親ながら、ちょっとその感覚は理解できなかった。

理解できないといえば、更に後日、検査に行った京大病院でおかんがキレた。

なぜおかんがキレたのかは、次回に記す。





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コメント

うなだれるのも無理はないですよね。

ガンかもしれないと医者に言われたら、気分が落ち込むのも仕方ないと思います。
誰だってそうなりたくないし、そんなことない!って思っちゃいますもんね。

なぜキレたのか?気になりますね。

金山さま。

ご訪問、コメント、ありがとうございます。

京大病院で、なぜおかんがキレたか。

しょーもないっちゃあ、しょーもないことなんですけど、お楽しみに。

  • 2015/07/21(火) 01:11:55 |
  • URL |
  • 島中 之裕 #-
  • [ 編集 ]

むぅ・・・
は、はやく、続きを・・・
暑気払いレベルのオチを期待しています!

  • 2015/07/22(水) 15:59:09 |
  • URL |
  • おくだ #-
  • [ 編集 ]

おくださま。

ご期待にそえるか、どうか。。。

間もなく、続きを投稿します。

  • 2015/07/22(水) 23:30:34 |
  • URL |
  • 島中 之裕 #-
  • [ 編集 ]

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