半泣きの詩(うた)R 

「半」のつく言葉が好きだ。半泣き、半笑い、半ケツ、半身、半熟、半殺し等々。 どれもこれも中途半端な状態を表していてコミカルだ。 半殺しなんかはちょっと物騒な響きだが、それでもきっちり殺されるよりはマシである。 世界は中途半端であふれ返っている。 このブログでは大泣きするほどのことではない、でも半泣きくらいにはなってしまいそうな日常のシーンを掠めとって、読んでくれる人を半笑いにしたいと思います。

群馬出張編・17・応援5週目 ライン不調。怒りのしゃべくりマン。




『一体、どうなってんだよっ!?』

しゃべくりマン・渡部さんが、怒声を上げながら生産補助のアルバイトたちに詰め寄った。

昨夜、日勤者からの引き継ぎを聞き終えた直後のことだ。

2月16日に新設ラインが稼働して以来、先週末まで生産していたのとは違う製品を今週は作っているのだが、機械の調子がすこぶる悪い。

生産出来高が月曜日・95.1%、火曜日・94.4%、昨日に至っては、僕たち夜勤メンバーが出勤した時点で約3時間遅れで、このまま機械の不調が続きラインがスムースに流れないと、出来高が80%に届くかどうかというシリアスな状況の中、生産補助のメンバーがケアレスミスをしたのだ。それも3連発。

生産補助の仕事は、製品を入れる段ボール箱を組み立て、中に仕切りを入れてラインに流すというものなのだが、その仕切りをおよそ1分間に3回も入れ忘れたのだ。

あり得ないミスだ。渡部さんが怒るのも無理はない。

10人ほどいる生産補助メンバーたちは、萎縮した様子で互いの顔を見合った。そして仁王立ちする渡部さんになんとなく頭を下げてから作業を再開した。

少しの間、生産補助メンバーを監視していた渡部さんだが、間もなくライン後半工程の封函機という機械が異常警報を鳴らした。

腕組みをしていた渡部さんが早足で向かう。もちろん僕と新人の松田君も。

異常は製品が詰まった段ボール箱が、封函機にうまく入らないというもので、遅延の理由になっている不具合の1つだ。

渡部さんが中心になりミリ単位の調整をする。

10分ほどで復旧した。が、数分後、今度は製品コンベアが異常警報を鳴らした。

飛んでいく。

といっても、安全第一の工場内は、走ることを禁じられているので、限りなくダッシュに近い早歩きだ。

製品コンベアは方向転換部がご機嫌を損ねているようだった。

調整。

約7分後に復旧。

しかしまたしばらくの後、別の機械が警報を鳴らし調整。


と、いうようなドタバタが3時間ほど続いた。


『シマちゃん。今日はもうダメだね。やっぱり一度、ちゃんと停止させてしっかり調整しないとダメだね』

などと渡部さんも諦めムードを漂わせていたのだが、どういうわけか、22時30分頃を境に不具合がぴたりと止んだ。

それはもうかえって不気味なくらいに。


果たして、その後ラインは好調をキープし出来高98.9%で終了した。

よかった。

いや、ほんとは100%でなければいけなんだけれど。


『みんなが頑張ってくれたおかげで、盛り返したよ。ありがとね!』

ライン終了後、渡部さんが生産補助メンバーの肩を抱いてまわった。

半日ほど前、鬼の形相で怒鳴られたオッサンに仏顔で労をねぎらわれ、生産補助のアルバイトメンバーたちは

やはり戸惑っているようだった。

もちろん、そんなことをまるで気にとめるようすもなく、渡部さんはガハガハ笑っていた。

まったく憎めないオッサンだ。



ところで、添付の写真に収まっているのは、群馬銀行のATMコーナーのガラス扉。

地元の人たちは群馬銀行を郡銀と略すらしい。

『ぐんぎん』かぁ。

なんだか強そうな上にエロチックな響きである。

なんといっても『ぐん』として『ぎん』なのである。

僕は、『ぐんぎん』という単語を勢いのあるしっかりしたようすを表す副詞として、勝手に認定し、工場内で

流行らせたいと思う。


使い方としては

『今夜も夜勤だ。ぐんぎんと頑張ろう!』

とか。

流行らんな…。
 




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コメント

そりゃ流行りませんて。

  • 2015/03/17(火) 00:10:44 |
  • URL |
  • タカユキ #-
  • [ 編集 ]


やっぱり?!(笑)

  • 2015/03/17(火) 22:23:08 |
  • URL |
  • 島中之裕 #-
  • [ 編集 ]

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