半泣きの詩(うた)R 

「半」のつく言葉が好きだ。半泣き、半笑い、半ケツ、半身、半熟、半殺し等々。 どれもこれも中途半端な状態を表していてコミカルだ。 半殺しなんかはちょっと物騒な響きだが、それでもきっちり殺されるよりはマシである。 世界は中途半端であふれ返っている。 このブログでは大泣きするほどのことではない、でも半泣きくらいにはなってしまいそうな日常のシーンを掠めとって、読んでくれる人を半笑いにしたいと思います。

13日の金曜日午前0時ちょうどに鏡をのぞくと、とんでもないことが起きるという聞いて試してみた結果……


 13日の金曜日午前0時ちょうどに鏡をのぞくと、とんでもないことが起きるという話を聞いて試してみた。
 17歳の冬だった。

 早めに風呂に入り、小汚い自分の部屋で僕は時が過ぎるのをじっと待った。
 ヤンキーの弟は出かけていて家にはいなかった。おかんは居間でテレビを観ていたが、23時頃にはもう寝たようだった。おかんは新聞配達の仕事をしていた。親父はもうずっと前からいなかった。両親は僕が8歳のときに離婚していた。

 23時50分頃、卓上鏡とデジタル時計を机の真ん中に置いた。

 僕は幽霊とかオカルトの類は「そういうことがあれば、その方が夢があるかな」というスタンスで、基本的には信じていない。 それでもあと数分というときには、人知を超えた恐ろしい出来事を想像してしまい心臓が縮んでしまった。

 23時59分55秒。生唾をひとつ飲み込んだ。

 23時59分59秒。鏡をのぞきこんだ。

 0時00分――――――。

 なにも起こらなかった。鏡の中にはいつもの不細工な自分の顔があるばかりだった。

 正直、胸をなで下ろした。
 
 そして鏡と時計をいつもの位置に戻そうと思ったときだ。気がついた。

 今回の試みを思いついたのが13日の金曜日の夕方で、実行したのがその日の深夜。つまり僕は14日の土曜日午前0時に鏡をのぞいていたのだ。あほ過ぎる。

 なんとも間の抜けたオチだったが、その後試してみようとは思わなかった。別に恐いわけではないんですけどね。いや、ほんとに。

  


 
 
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