半泣きの詩(うた)R 

「半」のつく言葉が好きだ。半泣き、半笑い、半ケツ、半身、半熟、半殺し等々。 どれもこれも中途半端な状態を表していてコミカルだ。 半殺しなんかはちょっと物騒な響きだが、それでもきっちり殺されるよりはマシである。 世界は中途半端であふれ返っている。 このブログでは大泣きするほどのことではない、でも半泣きくらいにはなってしまいそうな日常のシーンを掠めとって、読んでくれる人を半笑いにしたいと思います。

よく夢を見ます。


 よく夢を見る。

 昨夜は、こわい夢を見て恐かった。

 あほ丸出しの文章になってしまったが、それほど恐かったのだ。

 こんなのだ―――

 とても広い平原に、高さが100メートルはあろうかという大きな木が立っている。

 僕はその木の下で昼寝をしようと、仰向けに寝転がった。

 目をつぶろうとしたとき、視界に小さな「点」が現われた。

 木の上から、なにかが落ちてくるらしい。

 「点」は次第に大きくなってくる。

 危険を察知した僕は逃げなければと思うのだが、身体がいうことをきかない。

 やがて落ちてくる物体の正体が明らかになった。

 それは猿だった。

 なにがあったのか知らないが、これ以上はないというほど怒りに満ちた顔の猿が腕組みをし、

 座禅を組んだ格好で落下してくるのだ。僕を睨みつけて。僕を目がけて。

 怒れる猿の『座禅アタック』が炸裂する瞬間、恐怖のあまり僕は叫び声を上げた―――

 
 ところで、目が覚めた。
 
 ふと横を見ると、隣の部屋で寝ていたはずの嫁が、襖を開けて立っていた。

 僕の絶叫で目が覚めたらしい。 

「どうしたん?」

 髪の毛が爆発した状態で僕を心配する嫁に、震える声で答えた。

「猿が・・・猿が落ちてきたんや」

 嫁はニヒルな笑いを一つ浮かべると

「あんた、一昨日は寝言で、『ブラックホール!』って叫んでたで」

 と言って襖を閉めた。

 ブラックホール? 一体、どんな夢を見ていたのだろう。


 いま、深夜の1時半だ。

 そろそろ眠くなってきたが、今夜も夢を見るのだろうか。

 眠るのが、怖いような楽しみなような……

 




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孤独。


 さっきフェイスブックに登録した。

 使い方が、まったくもってわからない。

 友達を検索してみたが、見つからない。一人も。

 なんだこの孤独感は。

 中学とか高校生のころ、休み時間に違うクラスの教室の扉を開けたら、一斉にこちらを見られて

 結局、入れずに立ち去ったときのようだ。いや、それ以上か。なにせ、『ぽっちゅーん状態』なのだから。

 うさぎなら即死レベルだ。

 ブログのアクセス数を増やせるのではないかというような、さもしい了見で登録したのが、いけなかったのか。

 フェイスブックかあ。

 とりあえず、自分と向き合おう。






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決め損ねちゃった。


 先週、大阪に行った。
 
 新たな業務をする上で、必要な研修を受けるためにだ。

 オールバックにノンフレーム眼鏡をかけたキザな講師が、開口一番言った。

「いいですか。私は同じことは二度言いませんよ。二度は」

 あ~あ。言っちゃった。






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常識かそうでないかという話。


 先週、後輩の川本が彼女と姫路セントラルパークに行きました。

 川本と彼女は車でサファリエリアをまわりました。

 それはライオンを見ているときでした。彼女が

「なあ、ライオンのオスとメスって、どこで見分けるの?」

 と、川本に訊いたのです。

「お前、そんなこと常識やないか。長い毛、たてがみがある方がオスで、つるんとしてる方がメスやないか」

 川本はびっくりしながらも優しく教えてあげました。

 すると彼女は

「そんなこと学校で教えてくれた?」

 と言いました。

「だから、それは常識的に誰でも知ってることやないか」

 半ば呆れた川本はそう言って終わらせようとしましたが、彼女は更に続けました。

「そんな、常識とか言うなら、人間は常識的に男の人の方が髪短いやん」

 完全に呆れた川本は、もう何も言いませんでした。

 変な空気のままデートは終わりました。

 
 家に帰った川本は

「俺の彼女な、ライオンのオスとメスの見分け方知りよらへんかった」

 と、妹さんにこぼしたのですが、妹さんは

「え?! どうやって見分けるの?」

 と、目をむいたそうです。

 合掌。 






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トレッドミル心機能検査


 ときどき、心臓が針で突いたように痛くなるので病院で検査をしてもらった。

「トレッドミル」というランニングマシーンのような機器を使っての検査だった。

 
 Tシャツと短パンに着替えると、体に赤や黄色の線をつけられた。

 それらの線は腰に巻きつけられた小さな弁当箱ほどの物体につながっている。

 この弁当箱からメインのコンピューターに心拍数や脈拍が送信される仕組みになっているらしい。


 出来損ないの人造人間のような格好でトレッドミルに乗った。

「この検査は、あらかじめ目標の心拍数を設定した上で運動してもらいます。心拍数が目標の数値に達するまで
 心臓に負荷をかけます。スポーツをされているそうなので、ステージ・2からいきます」

 30過ぎの愛想は良いが、あまり美人ではない看護士が言った。

「はい。わかりました」

 ちょっと嫌な予感がした。

 ステージ・2とか3というのは、つまりトレッドミルのスピードを表すもので、数値が大きいほど速度は速い。

 スポーツをしていると言っても、以前通っていたキックボクシングの道場に、月に一度ほど顔を出して、軽く体を

 動かしているだけなのだ。

 にも関わらず、検査前の病歴やスポーツ歴なんかを書く用紙に

 『いまもキックボクシングをしています』

 などと記入してしまったのだ。

 あまり美人でないとはいえ、愛想の良い看護士さんに、『いいかっこ』してみたかったのだ。

 男って、いや、僕ってあほだ。


「はい。では、はじめます」

 愛想は良いがあまり美人ではない看護士がスイッチを入れた。

 すぐ横にいる梶原ドクターが静かにうなずいた。梶原ドクターは色の白い七・三分けのまじめそうな医師だ。

 ステージ・2は楽勝だった。

 普通に歩くより少し速い程度のスピードだった。

 2分ほど経つとステージは3に上げられた。

 ステージ・3は小走り程度のスピードだった。

 梶原ドクターがメインコンピュータを見ている。

 検査前の先生の話では、心臓に異常がある人やお年寄りの場合は、ステージ・3で、たいてい目標の

 心拍数に達するのだそうだが、 僕の心臓はまだそんなに心拍数は上がらないらしい。

「あと、10秒でステージ・4に上げます」

 あまり美人でない看護士が言った。

 ステージ・4はまあまあのダッシュをしなければならないくらいのスピードだった。

 30秒くらいで少し息が乱れてきた。汗も出てきた。

 横にいる梶原ドクターを見た。半笑いだ。美人ではない看護士も半笑いだ。

 その笑みの意味は

「お前、ふつうのやつより心臓強いやないか」

 ということなのだろう。

 さらに15秒ほどすると、不美人の看護士が

「ステージ・5に上げます」

 と言った。ほとんど全笑いで。

 ステージ・5はシャレにならなかった。猛ダッシュだ。

 僕はドタドタと音を立てながらマシンの上を走った。

 ぶさいくな看護士が

「大丈夫ですか?」

 と、訊いてきた。完璧な全笑いで。

「ちょ、ちょっとしんどいです……」
 
 僕は汗を飛び散らせながら答えた。

“これ以上続けたら、ほんまに心臓悪くなるで!!”

 というくらいダッシュしたところで、やっと検査は終わった。

 数日後に検査結果が出ると言われたが、正常に決まっている。

 もう、いや。ほんとに疲れた。
 
 




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感謝。


 僕の幼なじみに「ゆみこ」という人と「まさこ」という人がいます。

 2人はとても仲良しでした。 

 それはまだ2人が小学生にもなっていないころの話です。

 ある日、ゆみこちゃんがお母さんに言いました。

「お母さん、聞いて。私とまさこちゃん、あだ名決めたの。私がゆうこだから『ゆんこ』で、まさこちゃんは

『まんこ』なの」

 すると、お母さんはたった一言

「やめなさい!」

 と、超テノールヴォイスで、のたまわれたそうだ。

 普段はお上品で優しいお母さんの、鬼神のような表情におののいたゆんこちゃんでしたが、中学生になるころには

 その意味がわかり、お母さんに感謝したそうです。

 『親の説教と日本酒は、あとから効く』という良い例ですね。違うか。

 




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お名前を聞き直したら、激怒したお客様。

 

 二十歳から15年間、ビジネスホテルのフロントマンをしていた。

 ある夜勤のときだ。

 外線電話が鳴ったので出た。電話の主は、三十代と思しき男性だった。
 
 用件は宿泊予約の問い合わせだった。

 ご希望の日にちが空いていたので、予約を承ることにした。

 まずお名前からお伺いしたのだが、よく聞き取れなかったので恐縮しながら聞き直した。

 すると男性は

「志村けん!」

 と、絶叫された。

 もちろん、志村けん本人ではない。有名コメディアンと同姓同名の一般人なのだ。

 察するに、男性はその名前のおかげで、さまざまな苦労をしてきたのだろう。

 だから、一度名前を聞き直されただけで、ご立腹されたのだ。

 すぐに非礼をお詫びし、予約を取り終えた。

「予約の電話一つまともに受けられないなんて……」

 電話を切った僕は反省した。

 そしてこう思った。

「だめだこりゃ」

 って。

 いや、反省しましたよ。ほんとに。






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かわいそうな、ぴーちゃん。

 もう、だいぶ前の話だ。

 アパートで一人暮らしをするおかんが、ハムスターを飼いはじめた。

 とても小さな種類のハムスターだった。

 両の手(いや、前足か)で、ひまわりの種なんぞをはさんでは、むしゃむしゃ食べる姿はとても愛らしかった。

 おかんは、そのハムスターに『ぴーちゃん』と名づけた。

 ハムスターなのになぜ、『ぴーちゃん』なのかということは、この際、置いておく。

 
 かいがいしくぴーちゃんの世話をするおかんだったが、とんでもない勘違いをしていた。

「ぴーちゃんな、可愛いねんけどな、あほなんや。昼間グーグー寝るから、夜にごそごそ起き出しよるんや。

 せやからな、昼、寝とるときに起こしてやるんや」

 などと言うのだ。

 
 “あほはお前や! おかん、お前の飼ってるハムスターは夜行性やぞ!”

 と、言おうと思ったが、無駄なのでやめておいた。

 なんせ、僕のおかんは

「おい、之裕。マクドナルドとビッグマックってどう違うんや?」

 なんてことを普通に訊いてくる豪の者なのだ。 

 
 ほどなくして、ぴーちゃんは死んでしまった。

 きっと死因は睡眠不足だ。

 かわそうな、ぴーちゃん。天国ではゆっくり寝ておくれと祈ることしか、僕にはできなかった。

 合掌。






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まんまやないか!

 この間、『簡明ポケット国語辞典』というのを、なんとはなしにペラペラめくっていたら、

 たまたま目に止まったのが

 【肛門】 尻の穴。

 だった。

 なんじゃそら。まんまやないか!

 




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どっちもあかん。

 
 二十歳から15年間、ビジネスホテルのフロントマンをしていた。

 金子寿一(本名・ただし字が間違っているかも)というアルバイトがいた。

 決して美男子とはいえないが、眼鏡がよく似合う愛嬌のある男だった。

 
 ある夜勤のときだ。夕方の6時に金子は出勤した。僕たち社員は午後4時にすでに出勤していた。

 フロントに出てきた金子を見て、僕は違和感を覚えた。

 金子のやつ、いつもと違うぞ。でも、どこかどう違うのかわからない。

 僕は金子を頭の先からつま先まで、よ~く見てみることにした。

 視線が頭の先から顔の中心あたりに移したときに、違和感の理由がわかった。

 なんと金子の眼鏡のレンズ(右側)が無いのだ。

「お前、その眼鏡はなんや? なんで右のレンズないんや?」

「それがですねえ。出勤前に踏んでしまってレンズにひびが入ったんですよ。で、ひびの入ったレンズで
 
 フロントに立つべきか、レンズを外してフロントに立つ方がいいのか、熟考した結果、後者にしました」

 ホテルマンとしては100点満点の笑顔で金子が答えた。しかし、残念ながらレンズが片方しかない眼鏡で

 フロントに立ってはいけない。当然といえば当然である。

 僕は珍しく

「どっちもあかん」

 と、まともな指導をした。

 結局、その日、金子は眼鏡を外して仕事に臨んだ。かなり不自由そうではあったが、仕方がなかった。

 
 ちなみにこの金子。はじめてチェックイン業務をするとき、緊張のあまりお客様に

「ちょっと待ってな」

 と、思いっきりタメ口で言ってしまい、即刻、支配人にバックヤードに引きずって行かれたというエピソードも持っている。

 なかなかユニークな愛すべき男だった。

 いまは営業マンとしてバリバリ頑張っているらしいが、ちゃんとした眼鏡で営業にまわっているのか、

 ときどき心配になる。
 
 




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